「良い会社」を買ったのに、なぜ負ける?
PER、PBR、そしてROE。
企業の成績表を読む「3つの武器」を手に入れた私は無敵になった気分だった。
しかし、AI(アイ)は冷ややかな視線を送ってくる。

よし、この『ROE10%・PBR割れ』の銘柄、完璧だ!
これなら明日株価が上がること間違いなし! さっそく買い注文を…

ストップ。
Jさん、その株の『チャート』を見ましたか?

チャート? あのギザギザした線のことか?
あんなの見たって未来のことは分からんし、オカルトだろ?

(ため息) だからJさんは高値掴みするんです。
いくら成績が良い会社でも『みんなが売り逃げたい』と思っているタイミングで買えば、
株価は下がります。 チャートは未来予知ではありません。
今この瞬間の『投資家たちの感情(心理)』が映し出されたモニターなんです。
4限目:ローソク足=「売りと買いの喧嘩」
アイは、私のスマホ画面に表示された一本の「ローソク足」を指差した。

日本で発明されたこの『ローソク足』。 ただの棒に見えますが、
実はこれ『売り方(弱気)』と『買い方(強気)』の殴り合いの記録なんですよ。
この図を見てください。


うおっ、俺とアイちゃんが棒の上と下で戦ってる…!?
俺(買い)が下から持ち上げようとしてるけど、
アイちゃん(売り)が上から叩き潰そうとしてるのか。

そうです。 例えば、上に伸びた細い線(上ヒゲ)。
これは『値段が上がりそうになったけど、売り勢力に叩き落された』という敗北の痕跡です。

なるほど…。
『ここまで上がったけどダメでした』っていう記録か。

逆に長い下ヒゲが出ていれば、
『暴落しそうになったけど、買い勢力が必死に支えた』という証拠。
つまり、その価格帯には『安く買いたい人』がたくさん待ち構えていることが分かります。

へぇー! ただの四角と棒だと思ってたけど、そう考えると『戦場の最前線』に見えてくるな。 ヒゲが長いローソク足を見たら『激戦だったんだな…』って思えばいいのか。
5限目:移動平均線=「みんなの懐事情」

もう一つ、チャートにウネウネと引かれている線がありますね。
これは『移動平均線』です。

知ってるぞ!
短い線が長い線を抜けたら『ゴールデンクロス』!
買いの合図だろ!?

…20年前の教科書を捨ててください。
AIアルゴリズムが支配する現代では、クロスした瞬間にはもう手遅れ(高値掴み)なことが多いです。 もっと本質的な意味を理解してください。

本質的な意味?

移動平均線とは、過去にその株を買った人たちの『平均購入コスト』です。
もし今の株価がこの線よりずっと下にあったら、買った人たちはどういう気分でしょう?

えーと、自分の買った値段(平均)より今の値段が安いんだから…
『含み損』を抱えてる状態か! 胃が痛くなるやつだ!

正解です。
みんなが損をしている状態だと『少しでも株価が戻ったら、売って楽になりたい(やれやれ売り)』という心理が働きます。 だから移動平均線の下にある株は、上がろうとしても『売り圧力』に押されて上がりにくいんです。

うわぁ、めっちゃ分かる…。
俺も塩漬け株がちょっと戻ったらすぐ売りたくなるもん。

逆に株価が線より上にあれば、みんな『含み益』が出てハッピーな状態。
誰も売ろうとしないので、株価はスルスルと上がりやすくなります。
結論:チャートで「空気」を読め

なるほどなぁ…。 これからは『形』を暗記するんじゃなくて、『今、投資家たちは強気なのか? 損をして苦しんでいるのか?』 という『空気(心理)』を読むためにチャートを見るよ。

その感覚があれば十分です。合格点をあげましょう。

よし! 企業の探し方(ファンダメンタルズ)も分かった。
チャートの見方(テクニカル)も分かった。知識(武器)は揃ったぞ!
…で、具体的にどこで株を買えばいいんだ?

まだ焦らないで。
武器の手入れは終わりましたが、Jさんはまだ『最新の戦場』を知りません。

最新の戦場?

20年前とは違い、今の市場はスマホ一台で世界中の機関投資家の動きが見える時代です。
次回、最強の市場分析アプリ『moomoo(ムームー)』を使って、実際に現代の戦場へ降り立ちましょう。 もちろん、最初は『デモトレード(訓練)』からですが。
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