「有事の金」って何?
ビットコインの話を聞いた後、私はふとニュースを見た。
「中東情勢の悪化を受け、金(ゴールド)価格が最高値を更新」

金かぁ…。 昔、おばあちゃんが金のネックレスを大事にしてたけど、投資として買ったことはないな。 あれって、成金が延べ棒を眺めてニヤニヤするためのもんじゃないのか?

偏見がひどいですね。 金は、投資の世界では『安全資産』の王様と呼ばれています。 世界で戦争が起きたり経済危機で株が大暴落したりした時(有事)、投資家たちは一斉に株を売って何を買うと思いますか?

それが金なのか?

そうです。 株や紙幣は、国や企業が破綻すれば『紙切れ』になります。
でも、金そのものの価値は数千年前から変わりません。
だから、世界が不安になると金にお金が集まるんです。
株と「逆の動き」をする保険
AIは、S&P500と金のチャートを重ねて表示させた。


一般的に株(攻め)と金(守り)はシーソーの関係になりやすいと言われています。
景気が良くて株が上がる時は、金は売られやすい。
逆に、不景気で株が暴落する時は金が上がって資産全体のダメージを和らげてくれます。

なるほど! 株だけだと暴落時に資産が半分になったりするけど、
金を持っていればそっちが上がってカバーしてくれるのか。

まさに『資産のエアバッグ』ですね。
サッカーで言えばS&P500がフォワード(点取り屋)なら、
金はゴールキーパー(守護神)です。 攻めるだけじゃ試合には勝てませんよ。
金の弱点:「何も産まない」

キーパーは大事だな。
よし、退職金の半分くらい金にしておくか!

それはおすすめしません。
金には、株にはない致命的な弱点があるからです。

弱点? 重くて持ち運べないとか?

いいえ。『金利や配当を生まない』ことです。 株や債券は持っているだけで配当金や利子がもらえますが、金はただの金属の塊です。 100年持っていても1グラムも増えませんし、1円も稼ぎません。

あー、そうか。
『持ってるだけでチャリンチャリン』が無いのか…。
それは寂しいな。

ですから金を持つのは資産全体の『5%〜10%』程度が黄金比率と言われています。
あくまで『保険』ですから、掛け捨てすぎても勿体ないんです。
どうやって買う? 「現物」vs「ETF」

よし、5%だな。 さっそく貴金属店に行って金の延べ棒(ゴールドバー)を買ってくるぞ!
一度あれを持ってみたかったんだ!

ロマンはありますが、投資としては非効率です。
現物の金は買う時の手数料(スプレッド)が高いですし、盗難のリスクもあります。
金庫を買うつもりですか?

うっ、確かに家に置いとくのは怖いな…。

今は『金ETF(上場投資信託)』や『投資信託』で買うのが賢いやり方です。
例えば『ゴールド・シェア(GLDM)』のようなETFなら、スマホ一つで株式と同じ手数料(無料など)で売買できます。 もちろん、1株数千円から買えますよ。

なんだ、金もスマホで買えるのか。
重みを感じられないのは残念だけど、保管料がかからないのはいいな。

しかも投資信託なら、新NISAの枠で買うこともできます。
値上がり益が非課税になるメリットも使えますよ。
結論:守備力を上げろ

なるほど。 S&P500で『攻め』て、ゴールドで『守る』。
これで俺のポートフォリオは、アクセルとブレーキが揃った完璧な車になったわけだ!

理論上はそうですね。 ただ、一つだけ懸念点があります。
現在の金価格は、歴史的最高値(オールタイムハイ)を更新中だということです。

うっ、そうなんだよ…。 グラム1万円超えだろ?
『守り』のために買うにしては、ちょっとコストが高すぎる気がするんだよなぁ。
もっとこう、手軽に買えて、しかもこれからドカンと値上がりしそうな金属はないのか?

Jさん、欲張りですね…。 でも、実はありますよ。 金のような『守り』の性質を持ちつつ、AIやEV(電気自動車)といった『最先端産業』に不可欠な金属たちが。

えっ? AIに使われる金属?
なんだそれ、めっちゃ儲かりそうじゃん!

ただし、それらは金と違って『暴れ馬』です。
振り落とされない覚悟があるなら、紹介しましょう。
次回予告
金の高さに尻込みするJに、AIは「金以外の貴金属(コモディティ)」の世界を案内する。
そこには「貧者の金」と呼ばれる銀と、世界経済の体温計と呼ばれる銅が待っていた。
次回、「銀と銅のETF投資|AI・EV需要で爆食いされる「産業メタル」が金より熱い理由」。
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