儲かっても、手元に残らない悲しみ
「勝てるルール」を手に入れた私は皮算用を始めていた。
もし退職金の半分、1000万円を運用して、年間10%増やせたら…100万円の利益だ。

なぁアイちゃん。 100万円儲かったら、そこから税金が引かれるんだよな?
昔はたしか10%だった気がするけど、今はどうなってるんだ?

現在は約20%(20.315%)です。
100万円儲けたら、約20万円は国に没収されます。

20万!? 高すぎるだろ!汗水垂らしてリスク取って稼いだのに、何もしてない国に2割も持っていかれるのか…。 やる気なくなるなぁ。

そう言うと思いました。 ところでJさん、この前ネット証券の口座を開設した時(第2話)、『NISA(ニーサ)口座も同時に申し込む』という項目にチェックを入れませんでしたか?

ん? ああ、なんかあったな。 『おすすめ』って書いてあったから、よく分からんけどとりあえずチェックして書類出したぞ。 あれがどうかしたのか?
知らぬ間に「無敵」になっていた
AIは呆れた顔で、しかし少し感心したように言った。

Jさん、お手柄です。
あなたは知らぬ間に『利益がまるまる自分のものになる』最強の装備を手に入れていますよ。

は? どういうことだ?

その『NISA口座』という特別な箱の中で買った株は、
いくら儲けても税金がゼロになるんです。

……はい? ゼロ? 1円も払わなくていいのか?
100万儲かったら100万そのまま俺のポケットに?

その通りです。しかも2024年からの『新NISA』は非課税期間が『無期限(一生)』です。
Jさんは『とりあえずチェックしただけ』で、この国が用意した最強の節税シールドを展開済みだったんですよ。
枠がデカすぎる件(1800万円)

マジかよ! ラッキー!
でもどうせ『年間10万円まで』とか、ショボい上限があるんだろ?

上限は、一生涯で1800万円です。

せ、1800万!? 俺の退職金より多いじゃないか!
つまり、一般庶民レベルなら実質『投資の税金はナシ』ってことか?

ほぼそういうことになりますね。
これをやらずに普通の口座(特定口座)で投資するのは、
『穴の空いたバケツで水を汲む』ようなものです。
最初にチェックを入れておいて正解でしたね。

へへっ、俺の『勘』も捨てたもんじゃないな!
(本当は何も読んでなかったけど)
ただし「損益通算」はできない

ただし、一つだけ注意点があります。
NISAは『利益が出たら税金ゼロ』ですが、逆に『損をした時』は救済措置がありません。

救済措置?

普通の口座なら、A株で出た『損』とB株で出た『利益』を相殺して(損益通算)、税金を安くできます。 でもNISAは『損なんて無かったこと』にされるので、他の利益と相殺できません。
つまり、『絶対に勝つ(長期で増える)』自信がある銘柄を入れるのが鉄則です。

なるほど…。
一発逆転のギャンブル株じゃなくて、手堅く増やすための箱ってことだな。
次回予告
自分がすでに「NISA」という最強の武器を持っていたことを知り、ご満悦のJ。
しかし、20年前の感覚が抜けないJは、いまだに「売買手数料」を気にしていた。
「でもよ、これだけ売買してたら手数料だけで破産するんじゃないか?」
次回は、SBI証券と楽天証券の手数料「ゼロ革命」とは?1株から買える単元未満株の魅力
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